Linux Mintでメモリー使用状況をリアルタイム監視!htopの使い方解説

OllamaやOpen WebUIなどのローカルAI環境を使っていると、
どのくらいメモリーを使っているのか
プロセスごとの負荷はどれくらいか
が気になる場面が多くなります。

Linux Mintには標準でtopコマンドがありますが、より視覚的でわかりやすいのが htop です。
今回は htopのインストール方法から使い方まで を詳しく見ていきたいと思います。

記事の内容

htopとは?

htop( host processの略称)は、Linux、macOS、Windowsでも動作するプロセス監視ツールです。CPU使用率、メモリ使用量、プロセスごとのリソース消費量などを視覚的に表示し、システム全体の状況を把握しやすくします。

topコマンドと比較して、htopは以下のような特徴があります。

  • 視覚的な表示: プロセスの情報がリスト状ではなく、色のついたグラフで表示されるため、状況を把握しやすくなります。
  • ドラッグ&ドロップ: プロセスを並べ替えたり、CPUやメモリの使用状況に応じて表示を切り替えたりできます。
  • スレッド表示: プロセス内のスレッドを個別に表示できます。
  • 詳細な情報: プロセスごとのCPU、メモリ、I/Oなどの詳細な情報を確認できます。
標準のtop
追加インストールしたhtop

htopのインストール

Linux MintではAPTで簡単にインストールできます。

sudo apt update
sudo apt install htop

インストールが完了したら、以下のコマンドで起動します。

htop

画面の見方

htopを起動すると、上部にシステムの使用状況、下部にプロセス一覧が表示されます。

メモリー、CPUなどの利用状況を詳細に表示

画面にはたくさんの情報が表示されますが、ローカルAIのメモリ使用量をチェックする上で特に重要なのは、画面上部の「Mem」と、画面下部の「PID」「USER」「COMMAND」「VIRT」「RES」「SHR」「%MEM」の列です。

  • CPU/Mem/Swapの使用率: 画面左上には、CPU、メモリ、スワップメモリの現在の使用率が棒グラフで表示されます。
  • プロセスリスト: 画面下部には、現在実行中のすべてのプロセスが一覧で表示されます。
  • 機能キー: 画面下部には、F1からF10までのファンクションキーに対応した機能が書かれています。これらのキーを押すことで、表示の切り替えやプロセスの操作ができます。

上部の情報

  • CPU使用率:各コアごとの負荷を棒グラフ表示(色でユーザー/システム/IO待ちなどを区別)
  • メモリー:物理メモリーの使用量をバーで表示(数値と割合も表示)
  • スワップ:スワップ領域の使用状況
  • ロードアベレージ:1分/5分/15分間の平均負荷
  • 稼働時間(Uptime):システムが起動してからの時間

下部の情報

  • PID:プロセスID
  • USER:実行ユーザー
  • RES:常駐メモリー使用量
  • CPU%:CPU使用率
  • MEM%:メモリー使用率
  • Command:実行中のコマンド名

操作の基本

  • 上下キー: 表示をスクロールします。
  • Enterキー: そのプロセスの詳細情報を表示します。
  • F1キー: ヘルプを表示します。
  • F2キー: 設定を変更します。
  • F3キー: フィルタリングを行います。
  • F4キー: 表示モードを切り替えます(リスト表示、樹形表示)。
  • F5キー: プロセスを順番に表示/非表示にします。
  • F6キー: プロセスを並べ替えます(CPU使用率、メモリ使用率など)。
  • ドラッグ&ドロップ: プロセスを並べ替えます。(表示モードが樹形表示の場合)

OllamaやOpen WebUIのメモリー使用量を確認する

htopでOllamaとOpen WebUIを探す

htopには、非常に多くのプロセスが表示されるため、目的のプロセスを見つけるのは結構大変です。そこで便利なのが、検索機能です。

F4キーを押すと、画面下部に「Filter:」と表示されます。ここにollamaと入力してみると、ollamaに関連するプロセスが表示されます。

同様にopen-webuiと入力することで、Open WebUIのプロセスを見つけることができます。

Open WebUIをpythonで実行している場合は、pythonと検索してみても関連するプロセスが見つかります。

フィルタやソートで効率的に監視

大量のプロセスが動いているときは、メモリー消費が多い順に並べると便利です。

  1. F6キーを押す
  2. MEM% をマウスでクリックすると「△、▽」の表示が切り替えられ昇順、降順の切り替えができる
  3. メモリー消費が大きいプロセスが上位に表示される

これで、OllamaやOpen WebUIがメモリーをどれくらい占有しているか一目でわかります。

まとめ

htopは、ローカルAI運用時のリソース監視に欠かせない便利ツールです。
OllamaやOpen WebUIのメモリー使用量をリアルタイムで追いかけられるので、モデルのサイズや同時起動数を調整する判断材料になります。

より詳しい情報は、htopの公式サイト (https://htop.dev/ ) を参照してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

情報環境コミュニケーションズ 代表
企業、団体のITコンサル、サポート、システム構築/管理、大学の招聘研究員として大規模調査の設計、集計の効率化、解析などを行っています。
最近ではAI開発環境の構築のサポートも行うようになってきました。
<著書>2008年〜2015年、テクニカルライターとして、週間アスキー、Ubuntuマガジン、Linux 100%, Mac 100%, Mr.PCなど多数のIT系雑誌に寄稿。

コメント

コメントする

記事の内容