会社でも家庭でもファイルを共有して使用するために便利なNAS(Network Attached Storege)を利用することが多くなりました。
多くのWiFiルーターにUSBポートがついており、そこにUSBメモリーやハードディスク/SSDなどを接続することができれば”簡易NAS”として手軽に利用することも可能です。
前稿でお伝えした通り、OneDriveやGoogleドライブなどのクラウドストレージを利用することでWindowsとLinuxMintでファイルを共有することができます。
しかし、クラウドストレージは、大容量になると費用がかさみます。
一方で、ローカルネットワーク上のNASであれば大容量だとしても比較的予算を低く抑えられます。
LinuxMintなら標準でWindows共有に対応しているので、NASに接続してWindowsやMac、スマートフォンとファイルを共有することができます。万一メインのパソコンが起動不能になったとしてもLinuxMint機でファイルにアクセスすることが可能です。
今回はLinuxMintで実際にどのようにしてNASにアクセスしてファイルを利用できるのか?具体的手順について見ていきましょう。
”Nemo”でNASにアクセス
LinuxMint Cinnamonのファイルマネージャー「Nemo」は標準でWindows共有に対応しています。LinuxでWindowsとのファイル共有するために「Samba」というツールが用いられますが、このNemoには初めからSambaが組み込まれています。
面倒なコマンドなしに、すぐにWindows共有ができる点がLinuxMint Cinnamonの便利な点です。
事前準備
- 事前にNASのIPアドレスを確認しておきます。「192.168.x.x」という形式になっているかと思います。
- NASにログインするためのIDとパスワードを確認しておきます。
ファイルアプリであるNemoを開いて、「ファイル」>「サーバーに接続」を選択。
「Windows共有」を選びます。
「サーバー」欄にNASのIPアドレスを入力。一般家庭の場合、ユーザー名とパスワードを入力して「接続」をクリックすればアクセスできることでしょう。企業などでドメインを設定している場合「ドメイン名」も入力することになります。
「パスワードを記憶」にチェックを入れておけば次回以降カンタンに接続できます。
フォルダーアイコンなどが表示されたら接続成功です。このフォルダー内のファイルを開いて利用できますし、ファイルをこの中に保存することもできます。
さらに、NASのフォルダー上で右クリックして「ピン留め」をしておくか、ブックマークしておくと、次回以降、カンタンにアクセスできます。
さいごに
LinuxでWindowsネットワークに参加するためには、コマンドの入力により面倒な手順が必要だったりするものと思われがちなのですが、LinuxMint Cinnamonならば、以上のようにまったく必要ありません。
もちろんコマンドを使用することでキーボードから手を放すことなく、素早く、簡潔にコンピューターを操ることができる点が大きなメリットなのですが、それは慣れてから、ということで。
いずれにしてもLinuxを初めて触る方にとっても、私のように長きにわたってLinuxを使い続けている者にとっても、使いやすいディストリビューションがLinuxMintであり、Cinnamonエディションであると確信しています。
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