LinuxMintのパソコンとWindows11のパソコンの2台を一人で用いるとき、(1)クラウド経由でファイル/フォルダーを共有、(2)USBメモリーや外付けドライブで共有する方法がありますが、今回は、LinuxMintのフォルダーを共有して、Windows11からもファイルを直接開いたり、保存できるようにしていきます。
Mac・iPhone/スマートフォンとも共有できます。
LinuxMintのフォルダーを共有設定する準備
LinuxMintのフォルダーをWindows 11やMacなど、他のパソコン/スマートフォンと共有するにあたって次の準備/確認をしておきます。
LinuixMintパソコンのIPアドレスを確認。可能であればIPアドレスを固定しておく
「スタートメニュー」>「設定」>「ネットワーク」を開きます。現在接続されているネットワークの「IPv4 アドレス」を確認します。これは他のパソコン、スマートフォンからアクセスするために必要となります。
また、このIPアドレスは変わってしまうことがあります。一部のプロバイダー(J-Comなど)では変更してしまうとインターネットにつながらなくなってしまいますので、確認しておきます。可能であればIPアドレスを固定にしておくといいでしょう。
右下の「ギアアイコン」をクリック。「アドレス(A)」を「手動」に切り替えて入力欄を表示させます。
IPv4の「アドレス」に先ほど確認しておいたアドレスを入力。
「ネットマスク」は、小規模オフィス、一般家庭であれば「255.255.255.0」になるかと思います。
ゲートウェイは、「既定のルート」に示されているアドレスを入力し、「適用」します。
LinuxMintのフォルダーを共有/公開する設定
まずは、LinuxMint Cinnamonのファイルマネージャー(Nemo)を開いて、いったん「home」をクリックして自分のアカウント名のフォルダー(ホームディレクトリ)のアイコン上で右クリックして「プロパティ」を開きます。
「パーミッション」タブで、「フォルダーのアクセス権:」を全て「ファイルの作成と削除」に変更。「フォルダー内のファイルすべてにパーミッションを適用」をクリックします。
続けて、自分のホームディレクトリ内の、LinuxMint上で公開したいフォルダ上で右クリック>「共有の設定」を開きます。
初回は追加のインストール(samba)を求められるので「インストール」をクリックしてパッケージを追加します。
- 再度、共有したいフォルダー上で右クリック。>「共有の設定」を開きます。
- 「このフォルダーを共有」をオンに。
- 「このフォルダーに他の人がファイルを作成・削除できるようにする」、「ゲストアクセスを有効にし、、、」にチェック。
- 新たに表示が出たら「自動的に権限を追加」をクリック。
以上で、同じネットワークに接続されているLAN内のパソコン/スマートフォンからアクセスして、自由にフォルダー内にファイルを置いたり、直接開いたり、保存したり、削除したりが行えるようになります。
ファイル共有の設定って、ちょっとめんどくさいですよね。
Windoiws 11パソコンからLinuxMintの共有フォルダーにアクセス
Windowsのファイルエクスプローラーを開いて、アドレスバーに「\\」に続いてLinuxMintのIPアドレスを入力してEnterします。
共有フォルダーが現れたら、この中のファイルを直接開いたり、編集して保存したりしてLinuxMintとWindowsで直接ファイルの共有が行えます。
フォルダー上で右クリックして「クリック アクセスにピン留めする」ようにすれば、次回からアクセスがラクですね。
iPhoneから共有フォルダーにアクセス
iPhoneでLinuxMintの共有フォルダーに接続し、フォルダー内のファイルを参照し、編集、保存などを行うには、iPhone標準の「ファイル」アプリを開きます。
1,画面右上の「・・・」をタップ>「サーバへ接続」をタップ
2,「サーバ」欄にLinuxMintのIPアドレスを入力して、「接続」をクリック。
3,「ゲスト」をタップして「次へ」をタップ。
これで、次の通り、共有フォルダにアクセスすることができます。
さいごに(注意点)
ファイル共有の手順はなかなか面倒です。
Linuxでちゃんとファイルサーバーを立てる場合、通常は、Windowsファイル共有である「Samba」の設定はコマンドで行い、パーミッションなどを細かく設定することになります。
本稿のようにコマンドを使わずに設定しようとすると、コマンドによる設定のような、きめ細かい設定ができません。
本稿はあくまでも、ファイヤーウォールなどでセキュリティ対策が行われている事務所内、家庭内での使用に限定する場合の設定となります。
また、同一パソコン内に複数のユーザーを追加している場合、他のユーザーアカウントからホームディレクトリが見えてしまう設定となっています。
くれぐれもその点をお含みおきください。
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