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Ubuntuの派生ディストリビューションの一つであるKubuntu。デスクトップ環境はKDEプロジェクトによるPlasma。
KDEといえば以前は重厚というイメージだったのですが、今では動作は軽快になっており、細部にいたるまでしっかりと作り込みがされているという印象です。
今回は仮想環境のVirtualBoxにインストールしたのち、日本語を入力できるようにする方法、VirtualBox上で動くゲストOSを快適に利用できるように、Guest Additionsのインストールを行います。
気分転換に異なったLinuxディストリビューションで仕事
最近はパソコンと比較してスマートフォンの利用率が高くなり、感覚的にはスマホを使用する割合が7割程度になっています。
”情報を消費”するのにはスマホはいいのですが、”情報を生産”する側になるとやっぱりパソコンが便利。
パソコンを利用する割合は、Mac: 15%、Windows: 30%, Linux:55%という感じです。
LinuxはLinuxMintが中心なのですが、気分転換で他のディストリビューションを仮想環境や実マシンにイントールしてみたりしています。
どの環境で仕事をしてもファイルはクラウド上に置くようにしているので、どの環境でも仕事を継続することができます。
今回試してみたのはKubuntu 24.04。VirtualBoxによる仮想PC上です。ホストPCはLinuxMint22 Cinnamonです。
VirtualBoxの仮想PC上にKubuntuをインストール
メモリー:約4MB, プロセッサ:2、ビデオメモリー:128MB, ストレージ:120GB(最大:使用した分だけ実容量を消費)で仮想のパソコンを組み上げました。
インストール用のISOファイルはhttps://kubuntu.org/getkubuntu/ からダウンロード。

仮想環境だとBIOS/UEFIの設定変更や起動ドライブの指定などをしなくていいのでラクですね。


日本語を選択、インターネットへ接続されているのを確認して「Install Kubuntu」をクリックしてスタート
“Customize”ではNomal Installationを選びました。

「パーティション」では「ディスクの消去」を選んで次へ

実PCにKubuntuをインストールした時はかなり時間がかかったのですが、仮想環境だと短時間で完了しました。
まずはシステムのアップデート

画面右下の更新アイコンに青い点が表示されていると更新があるサインなのでクリック。

念の為右上の「再読み込み」をクリック。続けて「すべて更新」をクリック。
インストール直後はたくさんの更新があるのでかなり時間がかかりますがWindowなどと違って作業の進捗状況がビジュアルでわかるのが私的にはいいなぁと。

システムに変更を加えるときには一時的に管理者になる必要があるのでパスワードを入力。ログイン時のものと同じパスワードです。

日本語を入力できるようにする
残念ながらほとんどのLinuxディストリビューションはインストール直後には日本語の表示はできても入力ができません。
追加でインストール、設定をしていきます。
スタートメニューから「システム」>「Discover」を起動。

検索ボックスで「fcitx5-anthy」で検索。「インストール」します。続けて「fcitx5-mozc」も「インストール」します。


端末:Konsoleでコマンドであれば、「sudo apt update」と入力してEnterしてソフトウェアリストのアップデートをした上で、「sudo apt install fcitx5-anthy fcitx5-mozc」+Enterで、一発でインストールができます。
再起動をするように表示が出るのでパソコンを再起動。
再びログインしたら画面右下のキーボードアイコン上で右クリック。「インプットメソッドを設定」を選択。

現れた画面で「+入力メソッドを追加」をクリック。「Mozc」を選択して「+追加」

画面下部の「グローバルオプションを設定」をクリック。

Windowsと同じ「全角/半角」で日本語入力のOn/Offができます。
Macと同じ感じで「変換」、「無変換」を切り替えに使いたい場合には「ホットキー」の「入力メソッドの切り替え」で変更することができます。

日本語が入力できる状態の時にはキーボードアイコンがオレンジ色に白抜きの「あ」に変わります。

以上で日本語の入力ができるようになりました。
Guest Additionsのインストールとアップデート
仮想マシンの性能を最大に発揮するためには”Guest Additions”を追加インストールします。これにより表示解像度を自由に変更できるようになります。
LinuxMint CinnamonであればGuest Additionsのインストールはカンタンなのですが、Kubuntuの場合、Ubuntu同様にコマンドでのインストールが必要です。
VirtualBoxのメニュー 「デバイス」>「Guest Additions CDイメージの挿入」をクリック。

ファイルマネージャーである「Dolphin」を開いてみると仮想のCD-Romが認識されます。
フォルダー内の何も無いところで右クリック>「ここでターミナルを開く」を選択。すると端末(Konsole)内で仮想CD-ROMの中身のディレクトリーが表示されます。

端末内で「ls」+Enter:ディレクトリー内のファイル一覧を表示させるコマンドです。
「sudo ./VBoxLinuxAdditions.run」+Enter:管理者権限でスクリプトを実行します。

以上でGuest Additionsがインストールされ、再起動すると有効になります。
続けて「デバイス」>「Guest Additionsのアップグレード」を実行します。
*本稿は随時更新してまいります。
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