突然パソコンの電源が落ちるvol.3:今度はCPUファンの故障

パソコン(ノートPC)で作業中に突然電源が落ちてしまう問題への対応として、これまでに2つの事例をご紹介させていただいています。

今回対応させていただいたノートPCの場合も、作業中に突然画面がブラックアウトして、電源が切れてしまうという症状。

早速、症状の診断のため電源を投入してみると、ものの数分で本体が異常に熱い状態に。

排熱処理ができていない状況のようです。

この記事の内容

「HWMonitor」でCPUの温度を計測

機種は2011年の夏にお買い求めいただいたAcer Aspire 5750G。CPUはIntel Core i7 2630QMです。

早速、CPUを中心に稼働状況を一覧で表示してくれる「HWMonitor」というアプリをインストールして、CPUの温度を計測してみることに。

CPUtemperatures

HWMonitor」だけを稼働させただけの状態で約5分後でCore #0、PackageともにMaxでは、100℃に達しています。現在値の「Value」でも軒並み80℃を超えている状況。

CPUの熱の問題である可能性が高いです。

CPUの熱の問題

自作PCのマザーボードなどに搭載のBIOSならば、CPUの制御をある程度行ったり、一定の温度に達した場合、CPUの保護のためにPCをシャットダウンする機能が搭載されているのですが、一般的なノートPCのBIOSの場合には、このような機能が搭載されていません。

しかし、CPUの保護機能は搭載されているものと思われ、高温に達するとPCをシャットダウンさせるのではないかと思います。今回の、「使用中にいきなり電源が落ちる」問題は、この保護機能なのではないかと思います。

CPUが高熱となってしまう原因は、排熱がうまく行われていないことかと。恐らくCPUを冷却するためのファンに異常があるものと思わます。

CPUファンの故障

実際、ファンが回転する音が聞こえてきません。ファンの回転音がうるさい時にはホコリが詰まっていることが多いものですが、今回のケースでは、ファンが回っていないように思われます。

点検の方法としては、(あまりいい方法ではありませんが)線香の煙を吸入口に吸わせて、排気口から煙が排出されるかをチェックします。

点検をしてみると、やはりファンが回っていない状況でした。

Acer Aspire 5750Gの場合、CPUに辿りつくためには分解作業が必要となります。

IMG_7291

多数のネジ、カバー、結線を注意深く外して、マザーボードをケースから外して交換を行う必要がありました。

このマザーボードにあるファンを交換するという修理対応を行わせていただきました。

ファンの交換後、約1時間ほど「HWMonitor」でモニターしてみましたが、常時50℃台で推移。Max値でも70℃台に収まっています。

AfterCPUtemp

このノートPCの場合、ご購入いただいてから5年目となりますが、まだまだ十分にお使いいただける性能を持ち合わせています。7月29日に正式版が公開となるWindows 10も軽快に動作し、ビジネスユースはもちろんですが、グラフィックス性能も高いので画像編集、動画編集においても、これからも十分にお使いいただけると思います。

ちなみに

メンテナンス性という点では、Lenovo社のノートPCは全般的にトラブル時のチェック、パーツの交換が比較的しやすいように思えます。これは、IBM時代からの伝統なのでしょうか。

LenovoG580

例えばG580シリーズの場合、本体を裏返してネジを2本外すだけで主要部品の状態をチェックできます。また、ハードディスク、メモリーの交換も簡単に行えるようになっています。

「HWMonitor」のインストール

今回CPUの状況をモニターするために用いた「HWMonitor」のインストール方法は次の通りです。

下記URLにアクセスし、下の画像の赤枠部分「SETUP・ENGLISH」ボタンをクリックしてダウンロードし、インストールします。

2015-07-08_113930

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