「ネットブック」の再来?2万円のWindows 10ラップトップ、Acerの「Cloudbook」の衝撃

確かリーマン・ショックの頃、流行りましたよね、「ネットブック」。
2~3万円で買える手軽さで、「ネットさえできればいい」、なんて言いながら、その非力さに満足できず。。。

2013年の初頭からはWindows搭載のタブレットが登場し、ネットブックは姿を消していきました。

Window 10の正式版がリリースされて間もなく、Acerが発表した新製品群には「Aspire One Cloudbook」という、「ネットブック」の進化版とも言うべき製品が登場。日本円にすると2万円程度となる169ドルで北米で販売されることに。

この戦略的な価格によって、格安ラップトップのブームの再来となるのでしょうか。

この記事の内容

今のCPU & Windows 10なら「Cloudbook」はイケる

「ネットブック」に搭載されていた、当時のAtomにはWindows 7は重荷でした。
しかし、Windows 10は、Windows 7と比較すると軽快に動作します。
一方で、消費電力が低く低価格なCPUの性能は、格段に向上しています。

恐らく、Acerが出してくる「Cloudbook」は、満足できるコストパフォーマンスを発揮するのではないでしょうか。

「Cloudbook」のスペック

  • CPU:Intel Celeron N3050(1.6GHzデュアルコア)、メモリ:DDR3L 2GB。
  • Wi-Fi:802.11.acに対応、Bluetooth:4.0に対応
  • 画面サイズ11.6インチまたは14インチ(1366×768)
  • 重さは1.15kg。バッテリー駆動時間は最大7時間
  • ストレージ:11.6インチモデルは16GB/32GB, 14インチモデルは32GB/64GB

問題となるのはストレージの容量が少ない点かと。実用には64GBはないとツラいと思います。

SDカードのスロットがあるので、SDカードでやりくりする必要があるかな、と。

Windows 10のシステム要件はかなり低いけどCPU次第

Windows 10のシステム要件はかなり低いものとなっています。

  • プロセッサ:1 ギガヘルツ (GHz) 以上のプロセッサまたは SoC
  • メモリ:32 ビット版では 1 GB、64 ビット版では 2 GB
  • ハード ディスクの空き領域:32 ビット版 OS では 16 GB、64 ビット版 OS では 20 GB
  • グラフィックス カード:DirectX 9 以上 (WDDM 1.0 ドライバー)
  • ディスプレイ (画面解像度):800×600

この要件を一応は満たすNETのネットブックLaVie Light、Windows 7 StarterをWindows 10にアップグレードしてみました。

一応、アップグレードは、できることはできましたが、搭載するAtom N570では、まともには動きませんでした。正直ここまで酷い状況とは予想しておらず、多少なら使えると思っていただけに残念な結果でした。

IMG_7512 (1)

LaVie Light BL-350/F 2011年秋発売:インテル® Atom™ プロセッサー N570(1.66GHz/2コア/4スレッド)搭載

Windows 10はあきらめて、Linuxの軽量なデスクトップ版、「Lubuntu」を入れて、ベッド周りの専用端末として、余生を過ごしてもらうことにしました。

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一方で、同じく2011年の夏に発売のAspire One 722(CPU:AMD Dual-Core C-50/1.0GHz/2コア)の場合、アップグレード作業に9時間もの時間を要したものの、いざ動き出したら、かなり快適にストレスなく使えています。

IMG_7527

まぁ、元々、Windows 7でも快適に動いていましたので、予想通りの結果ではあったのですが。

Acer Aspire One Cloudbookに搭載のCPU Celeron N3050は、省電力性能を重視した格安パソコン向けのCPUで、価格が安い代わりに、基本性能は控えめというもので、最新のWindowsタブレットに搭載されているものと同等のもの。最近のWindowsタブレットがビジネスに十分に使える性能を持っていることからすると、「ネットブック」のようにガッカリすることは無いように思えます。

4年前のAspire One 722でも、快適にWindows 10が使えることからすれば、かなりいい感じで使えるのではないかと思います。(ストレージの問題は除いてですが。。。)

キーボードはやはり必要?

SNSのように短いコメントでコミュニケーションを行う場合、スマホやタブレットでも十分なのですが、メールで丁寧に、簡潔ながらも必要事項を十分に記載して返信する場合、原稿を書く場合など、キーボードの方が格段と効率的だったり。

iPadで全ての仕事をこなすことは不可能であることを悟り、Windowsタブレットを購入したものの、キーボードなしには使えたもんじゃない事に気づいて、結局は長時間バッテリーが持ち、軽量なノートPCならそれでもいいかな?・・・と思ったり。。。

#個人的には、今のところ、いわゆる「2 in 1ノートPC」がイチオシですが。

米国においては、200ドルを切るChromebookが大ヒット。
やはり用途、嗜好によって、キーボードを標準で装備するラップトップの需要は今だに大きいようです。
これをMicrosoftは潰しにかかるということでしょうか。

そう言えば、「ネットブック」時代には、LinuxをOSとして低価格でリリースされることを恐れてWindowsをネットブック向けには無償でメーカーに提供し、Linuxの普及を躍起になって阻止したという経緯がありましたっけ。

「Aspire One Cloudbook」の日本における発売は現時点では未定のようですが、ハイエンドとローエンドの二極分化は増々進み、ローエンドの市場が再び賑やかになりそうです。

さらには、Apple、Googleに市場を持って行かれている、スマートフォン シェア奪取への布石、という見方もあるかも知れません。

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