Windowsタブレットの内蔵ストレージが32GB, 64GBなど容量が少ない場合、OneDriveやDropboxをローカルに保存/同期させるのはキビしいものがあります。
Micro SDスロットがある機種の場合、Micro SDに保存/同期されるようにすることで容量の心配は軽減されることでしょう。
今回は、タブレットでDropbox / OneDriveをMicro SDカードで管理する方法のご紹介です。
*本稿はWindows 10が「TH2」にアップデートされたことでの仕様変更に沿って、修正を行っています。
(1)DropboxをMicro SDカードで管理する
まずは、DropboxをMicro SDカードで管理する場合について観ていきます。Dropboxの場合には、通常の方法では、同期させるフォルダーとして、リムーバブル・メディアを指定することができません。
Micro SDカードを、内蔵ドライブ=「Cドライブ」として見せかけるような、”ひねり技”が必要となります。
Micro SDカードを「Cドライブ」にマウントさせる
方法はいくつか考えられますが、以下の方法が簡単です。
すなわち、Micro SDカードを、内蔵ストレージである「Cドライブ」に”マウント”させる方法です。
「マウント」とは、 ハードディスクや外部周辺機器を、コンピューターからアクセスできる状態にすることで、ディスクの容量が少なくなった時に増設するときなどに有効な手段です。
早速、やり方を見ていきましょう。
Micro SDカードをNTFS方式でフォーマット
Micro SDは購入して、スロットに挿せばすぐに使えるのですが、フォーマット形式が旧来の「FAT」となっており、今回の方法では、そのままでは使えません。「NTFS」形式でフォーマットしておく必要があります。
#これによりMicro SDカードの中身は全て消えてしまいます。ご注意ください。
パソコンにMicro SDカードを装着し、ファイルエクスプローラーで、Micro SDカードをマウスで選択し、右クリック。
「フォーマット(A)」を選びます。
「ファイル システム(F)」は「NTFS」を選びます。
「開始(S)」をクリック。
警告が出ます。問題なければ「OK」を。これでMicro SDカードがNTFS形式でフォーマットされます。
続いて、下準備として「Cドライブ」の下に一つフォルダーを作っておきます。
わかりやすく「MicroSD」などとしておくといいでしょう。
Micro SDカードをCドライブにマウント
スタートアイコン上で右クリック。開いたメニュー一覧から「ディスクの管理(K)」をクリック。
「ディスクの管理」画面が現れます。
一覧の中からMicro SDカードを選択し「右クリック」>「ドライブ文字とパスの変更(C)」をクリック。
下の画面が出たら「追加(D)」をクリック。
「次の空のNTFSフォルダーにマウントする(M)」が選ばれている状態で「参照(B)」をクリック。
先ほど作っておいたフォルダー(例)「MicroSD」を選んで「OK」をクリック。
正しく選択されていることを確認して「OK」をクリック。
次のように表示されたら準備OKです。
「OK」をクリックして画面を閉じます。
DropboxをMicro SDで同期させる設定
https://www.dropbox.com/ から、デスクトップアプリをダウンロード/インストールします。
アプリを起動させて、Dropboxのメールアドレス、パスワードでログイン。
「Dropboxの場所」画面で、「その他…」を選択し、「設定を変更」をクリック。
OneDriveと同様に、「フォルダーの参照」画面で、「C:」の下にある、先ほど作成した「MicroSD」(フォルダ名は例)を選択し、「OK」を。
「C:\MicroSD」の下に「Dropbox」というフォルダーが自動で作成され、このフォルダー内に同期されるようになります。
同期させるフォルダーを絞りたい場合、「選択型同期」で「設定を変更…」ボタンをクリックして、設定が可能です。
以上で、タブレットの内蔵ストレージの容量を圧迫することなくMicro SDカードを用いてDropboxを同期させることができます。
(2)OneDriveをMicro SDカードで管理する
Windows 10 TH2での仕様変更
さて、2015年7月29日に一般公開となったWindows 10ですが、11月には初めての大型アップデートとなるTH2(Threshold 2)がリリースされています。
この中で、「ストアアプリをMicroSDカードなどの他のストレージに移動できる」ようになるなど、MicroSDなどのストレージ関連の仕様が変更となっているようで、従来とは対応方法が変わっています。
「OneDriveフォルダー」の場合でも、MicroSDカードなどの他のストレージを利用できるようになっています。
OneDriveをMicro SDで同期させる設定
画面右下の「通知領域」にある雲形のOneDriveアイコンを右クリックし、「設定(S)」をクリック。
次の画面が現れたら「アカウント」タブを選んで、「OneDriveのリンク解除(U)」をクリックします。
「OneDriveへようこそ」画面が出ます。「サインイン」をクリック。
再度サインイン画面が出ます。同期させたいOneDriveのアカウント(メールアドレス)とパスワードを入力して「サインイン」をクリック。
次の画面で「場所の変更」をクリック。
「フォルダーの参照」画面で、Micro SDカードを選択し、「OK」を。
「OneDrive」フォルダーは自動で作成されます。
「OneDriveフォルダーの場所:」としてMicro SDカードの「D:」ドライブなどに変更されていることを確認して「次へ」をクリック。
次に現れる画面で、同期させたいフォルダーを選べるのですが、MicroSDカードに収まらない場合もあることでしょう。
その場合、Micro SDカードの容量に合わせて、必要なものだけを同期させることができます。
以上で、OneDriveをMicro SDカードで管理する手順は終了です。
すぐに同期が始まり、内蔵のCドライブの容量はそのままで、Micro SDカードに同期指定したフォルダー/ファイルが次々とダウンロードされていきます。
OneDriveだけならば、FAT形式でもOK
前述の2015年11月のWindows 10のアップデートに伴い、OneDriveの場合は内蔵ストレージ以外でも管理できるようになっており、上記のDropboxのように、NTFS形式でフォーマットし直す必要はなく、購入してきたままの「FAT形式」のままでも利用できるようになっています。
もちろん「NTFS形式」でも利用可能です。Dropboxと併用する場合には、NTFS形式でフォーマットしておくといいでしょう。