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Chromium OS、15台での動作テスト。正常動作は5台という結果に

Chromium OS、15台での動作テスト。正常動作は5台という結果に

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Googleのクラウド・パソコン、Chromebookが日本でも発売」を期に、改めて、Chromium OSが、Windows XP搭載の旧機種やWindows7搭載の低スペック機の代替OSとして利用可能かを検証してみました。

「改めて」というのは、過去に何度かテストを行ってきたのですが、動くことは動いても動作が遅かったりして、実際に使用できるには至らなかったという経緯があり、ここでもう一度、動作状況を確かめたかったからです。

今回のテストで用いたのはarnoldthebat.co.ukで公開されている、Chromium OSのデイリービルドの11月11日版。
起動用のUSBメモリーを、64bit版と32bit版の両方を用意して、起動が可能か、さらにはUSBブートが行え、正常起動するものについては、ハードディスク、SSDにインストールして動作チェックを行いました。

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今回試してみたのは15機種。結果は、次の表の通りとなりました。

機種 USBブート WiFi トラックパッド 状況
Acer Aspire V5-431P-H14C/S 64bit版OK BiosでLegacy BootにしてSecure Bootをオフにする必要あり。タッチパッドも利用可。
Acer Aspire S3-951-F34C 64bit版OK  正常に動作
Acer Aspire S750G 64bit版OK  正常に動作
Acer Aspire One 756-H 64bit版OK  正常に動作
NEC LaVie BL350/F 32bit版で起動 スリープからの復帰ができない
Lenovo G570 64bit版OK X
Lenovo G560 64bit版OK X
Acer TravelMate 5740 32bit版で起動 X
Acer TravelMate 5335 32bit版で起動 X
Acer Aspire 5733Z 64bit版で起動 X マウスはOK
ThinkPad X60 32bit版で起動 ログイン後「同期」で延々と時間がかかり実用にはならず
Dell Inspiron 12 32bit版で起動 ブラックスクリーンで動作せず。
Asus 1225B 32bit版で起動 ブラックスクリーンで動作せず。
Lenovo IdeaPad S205 起動せず NG
Acer Aspire One 722 起動せず NG

この中でUSBブートからHDD/SSDへのインストール後に至るまで正常に動作したものはAcer社の4機種とNECのネットブック。

他の6機種についてはWiFiもしくはトラックパッドのいずれかが動作しない結果に。
持ち運んで利用することを考えると、WiFi、トラックパッドが使えないのは実用にはツラいかと。

NEC LaVie BL350/Fについては、うまくスリープからの復帰ができません。
この機種、Windows7搭載のものを購入したのですが、非常に非力で全く使い物になりませんでした。
この環境であれば、ストレスは大幅に軽減されており、原稿執筆などでまだまだ活躍できそうです。

購入時、Windows XPを搭載していた IBM ThinkPad X60、Dell Inspiron 12は、残念ながら動作させることができませんでした。ThinkPad X60はUSBブートは出来て、ログイン画面まで行き、WiFiにつながるまでは行くのですが、ログイン後延々とビジー状態となってしまいました。
これらXP機は、Ubuntuなど他のLinuxだと動作できており、期待していただけに残念な結果となりました。

全く起動できなかったのは2機種でした。

USBブートで正常に利用できた4機種については、HDD/SSDへのインストール後も問題なく動作しています。
起動は敏速、時間がかかるのがログイン処理の時だけ。
ログイン後も軽快に動作し、蓋を閉じてスリープしてからの復帰も迅速です。

ただし、Chromium OSはオープンソース・ライセンスであり、プロプライエタリと呼ばれるメーカーやいずれかの団体が権利を取得しているもの、例えば、Adobe Flashの再生、mp3やAACなどの音楽ファイル、mp4などの動画ファイルの再生ができません。

今回のテスト時点でのビルドでは、YouTubeの再生(音声含む)、Webブラウザ上でのPDFファイルの参照はできています。
また、PCに搭載のWebカメラ、マイクも動作しますのでGoogleハングアウトでの通話も可能となっています。

この一週間ほど、このChromium OSの環境で、実際に仕事をしてみました。
メール、スケジュール/ToDo管理、原稿作成、プレゼンテーション作成、Webサイトのコンテンツ作成、サイトの管理、その他、経費管理、経理、見積/請求書作成、FAX送受信などはクラウドサービスを用いているのでWebベースで可能となっています。
特に、オフライン(ネットにつながらない状況)でも、メール、原稿作成、プレゼンの下書きなどが不自由なく行えています。

実際、プロジェクターに接続してプレゼンに使ってみましたが、問題なく行えました。

動画や音声の編集などの作業は無理なので、WindowsやMacに任せるしかありませんが、BGMを聴きながら仕事をしたい時は、YouTubeのプレイリストを再生することで、十分です。

文字の入力については、日本語入力は、Google日本語入力のオープンソース版であるmozcが搭載されており快適に入力が可能です。

当初、文字入力について、英語入力モードの際に配列が英語キーボードとなってしまい、記号の入力に戸惑いがありましたが、キーボード設定を変更することで解消できました。詳しくはこちらの記事をご参照ください

以上の通り、Chromium OSは、使える機種(搭載するチップセット、WiFiカードなど)が制限されてしまう事が改めてわかりました。
数年前までは、動作が重くて使い物にはならなかった事から比べると、対応機種にとっては、かなり快適な環境が手に入れられることがわかりました。

これから新しいパソコンを購入するならば、マルチメディア系の制限もなく利用でき、キーボード入力(英文字)も戸惑いなく行える、純正のChromebookにしようと思っており、8割方の仕事はこれでこなせると確信しています。
ただし、以下のような報道もあり、実際に購入するのはしばらく待とうかなと思っています。

1万円台のChromebookまもなく発売へ、格安Windowsと真っ向勝負に

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