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特集「OneDrive活用」vol.2 “OneDriveとパソコンの同期”で起こりうるトラブルと、どう付き合う?

特集「OneDrive活用」vol.2 “OneDriveとパソコンの同期”で起こりうるトラブルと、どう付き合う?

前回は、「特集「OneDrive活用」 vol.1 “OneDriveサイト”を使い倒す 」という内容で、OneDriveをWebブラウザーを使って利用する方法についてご紹介しました。

この時にも書きましたが、OneDriveをWebサイト上で使う分には、さほどトラブルは起きなくなってきたのですが、「OneDriveとパソコンとの同期」に関してはWidows 10になった現在でも解消されていません。

「OneDriveのパソコンとの同期機能」を用いる場合には、トラブルの状況を把握した上で、折り合いをつけながら、抱える問題に付き合っていく必要がありそうです。

#実は「Office 365」で標準となっている「OneDrive for Business」の場合には、さらに大きな同期の問題を抱えており、弊社では現在Office 365の販売を一時中止しています。

Windows 8.1以降、OSと一体化しているOneDrive

OneDriveは、いくつかの問題を抱えながらも、Windows 8.1以降、Windows 10にも標準で搭載されており、実際、Windows 10へのアップグレード時には、「これらのOneDrive設定を無効にする(推奨しません)」と表示されています。

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このように、OneDriveがシステムと一体化されている状況の中で、「OneDriveのパソコンとの同期機能」を用いる場合には、現状でOneDriveが抱えているトラブルを把握し、回避しながら使っていくしかなさそうです。

今一度、OneDriveの同期機能とは?

下の画像が、前回ご紹介した通り、WebブラウザーでOneDriveにアクセスし、自分のMicrosoftアカウントでサインインした状態です。

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このOneDriveとパソコンを「同期」するように設定すると、パソコンのエクスプローラーにある「OneDrive」フォルダーの下も、上のOneDriveサイトと同じフォルダー/ファイル構成となります。

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パソコン側でフォルダー/ファイルの追加/修正を行うと、OneDriveサイト上も修正が反映され、逆にOneDriveサイト上でフォルダー/ファイルの追加/修正を行うと、パソコンにも修正が反映されます。

すなわち、OneDriveサイトとパソコンのOneDriveフォルダー内が常に同じになる・・・ハズです。(^_^;

パソコン側では、同期済みのものには、上の画像のように、緑のチェックマークが付く、ハズです。(^_^;;

青い矢印の回転マークは、まだ同期作業中であることが、示されるハズです。(^_^;;;

3日間の再現テストで生じた同期の問題

OneDriveの同期の問題は、パソコンを1台だけ使っている時には気づきにくいかも知れません。オフィス、自宅、移動中のパソコンをそれぞれ使い分けて、複数台を用いてみると、すぐに気づくことでしょう。

この3日間ほど、7台のPC/タブレットで、通常の業務を行いながら、OneDriveの不具合を再現し、改めて検証を行っているのですが、現時点でわかっていることから、以下にまとめていきます。

問題1:ゾンビフォルダーの出現

今回の検証作業の手始めとして、フォルダーの整理を行いました。42個あったフォルダーを次の画像のように、16のフォルダーに整理しました。

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7台のPCを事務所、自宅、外出先で使用。すると、2日目にはすでに、フォルダーが59個にまで増えてしまっています。

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増えてしまったフォルダーの中身は全てカラ。せっかく時間をかけて整理した作業が水の泡。

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中身のファイルは、どこかにはあります。しかし、どこにあるのかを探すのには結構骨が折れるものです。

このようにゾンビのようにフォルダーが復元してしまう不具合は、同じMicrosoftアカウントでOneDriveを同期させているパソコンを複数台使っている時に、今回のテストのように、フォルダーの構成を大規模に変更した後によく起こります。

例えば、外出時に短時間、ネットで調べ物をしたとします。この間、バックグラウンドでOneDriveの同期作業が行われるのですが、DropboxやGoogle Driveに比べると、この同期の効率がOneDriveは低いようで、調べ物を終えてパソコンをスリープさせてしまうと、同期作業が中途半端のままに中断されてしまうことになります。

どうやらこのような”中途半端”の積み重ねが、複数のパソコンで行なわれることが、ゾンビフォルダーの出現の原因のような気がしています。

問題2:同期済みなのかどうかわからない。

Dropboxの場合、同期の状況がフォルダーに表示されます。緑色のチェック印は同期済みであることを示しています。同期作業中には青いマークが表示されます。

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OneDriveの場合、同期作業中には、上述の通り、青いマークが、同期完了時には緑のマークがフォルダーアイコンに表示されます。しかし、同期作業が終わってしまったり、停止中にはこのマークが表示されず、同期の状況がわかりません。

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この問題はMicrosoftに早急に改善してもらいたいものです。

問題3:延々同期作業が終わらない

トラブル再現の2つ目の検証実験として、以下を行いました。

  1. 会社のパソコン内に保存しておいた「tempPhoto」というフォルダー(配下のフォルダー数:81、ファイル数:955、容量約190MB)を、OneDriveの中に移動。
  2. しばらくしてから、このフォルダー名を「JohokankyoHP」に変更。

2日目の夜、自宅に置いてある常時起動のPCを見てみると、名前の変更前の「tempPhoto」と名称変更後の「JohokankyoHP」が両方残っており、「tempPhoto」フォルダー内には名称変更前のファイルがどっさりと残っている状態。

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さらに別のノートパソコン(Windows 10)を起動して朝から起動させたままで放置。タスクバーの「通知領域」(デスクトップの右下)にあるOneDriveアイコンが下の画像の赤枠部分のように、青いマークで同期中であることを表していますが、一向に同期作業が終わらず、経過すること8時間。

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新たに追加された、「tempPhoto」から「JohokankyoHP」に名称変更したフォルダーが、下の画像のように、OneDriveのサイトには格納されているのですが、結局、約8時間起動させたままで待機したノートパソコンは、何の変化も起こらないままです。

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その間、タスクバーの通知領域のOneDriveアイコンは延々と同期中であることを示す青いマーク。

昼過ぎから晩まで8時間ほど経過して、同期が終了しないままで仕事終了。
OneDriveサイトとパソコン内は、同じフォルダー構成に同期されないままに、パソコンをシャットダウンせざるを得ない状況に。

問題4:同期の競合

一台のパソコンに格納されているファイルと、別のパソコンに格納されている同じファイルの違いをOneDriveが調整できずに、同期を完了できない場合があります。このような現象は「同期の競合」と呼ばれています。この競合は、前回の同期以降に、2台以上のパソコンでファイル/フォルダーの変更が行われ、どれが最新の変更が加えられたファイル/フォルダーなのかをOneDriveが判断するのが困難な場合に起こります。

このような問題は、クラウドサービスでは割りと起こるものですが、OneDriveではDropbox, Google Drive, Evernoteなどよりも頻度が高いです。

同期の競合を起こしたファイル/フォルダーはすぐに判ります。ファイル/フォルダー名に競合を起こしたPC名がつきます。

今回の3日間でのトラブル再現テストでも、同じ現象が発生しました。下図の赤枠のフォルダーです。

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問題5:同期作業が強制中断?

自宅の2台目のPC(Windows 10 Pro)で同期の状況を確認しようと、通知領域のOneDriveアイコンをチェックしてみると、白いはずのアイコンがグレーに。

このような状況となってしまったら、下記の記事に書いた手順でOneDriveのデスクトップアプリをリセットします。

大抵は、上の記事の方法でリセットすることで再び使えるようになるハズなのですが、次のような現象も起きています。

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アイコンを右クリックして「設定(S)」を開いてみると、「設定」タブの「OneDriveのリンク解除」ボタンがグレーアウトして使えない状態。

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「フォルダーの選択」タブでも、設定変更が行えない状態。

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このような状態になったら、当面はWebブラウザーを使ってOneDriveサイトにアクセスして利用するようにするしかありません。

ひねり技になってしまいますが、対応方法を以下のページに書きました。あわせてご参照ください。

OneDriveの同期って、効率悪すぎ?

オンラインストレージの中でも、同期が速くトラブルが比較的少ないDropboxと、OneDriveとの違いについて見てみます。

Dropboxの場合、「LAN同期」機能が標準で有効となっています。この機能によって、DropboxはLAN上でまずは新しく更新されたファイルを探し出し、LAN内で素早く同期作業を行ってしまいます。その上でDropboxサーバー上での更新を確認し、継続して同期作業を行います。

Dropboxの同期が、OneDriveに比べて断然速い理由がここにあります。

OneDriveの場合、まずは「LAN内で素早く同期」させるような機能は持ちあわせておらず、毎回毎回インターネットを介してサーバーに同期しに行ってしまいます。これがOneDriveの同期が遅い理由となっているようです。

丁寧に扱わないとすぐにへそを曲げる?OneDrive

以上のように、3日間ですが集中して、OneDriveの同期に関するトラブルを再現するテストを行ってみました。

今回は、実際のトラブルの全てを再現できているわけではありませんが、見受けられた不具合の要因を、私なりの推測となりますが、下記の通りまとめてみます。

  • OneDriveのディレクトリ構成に、急激に大規模な変更を行ってしまうと、同期処理が追いつかず、トラブルが発生してしまうみたい。
  • 複数のパソコンで、同時多発的に同期をさせると、作業が中途半端となり、結果としてOneDriveのディレクトリ構成に乱れを生じさせてしまうみたい。
  • 急激かつ大規模に変化を加えると、OneDriveとパソコンの同期処理が強制的に中断されてしまうみたい。

現時点で、OneDriveをどうやって活用する?

OneDriveの場合、MS Officeとの連携の強みを活かす、ということになると、業務の中で作成される文書などを、OneDriveに日々保管していき、どこからでも参照/修正できるようにしておく。容量の大きいファイルは、Webブラウザーを使ってアップする、というのがトラブルを回避する活用方法となるのかと思います。

OneDriveを活用するにあたって、現時点で、留意すべき点としては、、、

  1. ディレクトリ構成(フォルダー)は、急激に変更させないようにする。
  2. いきなり大量のコンテンツ、容量の大きいファイルは、パソコンのOneDriveフォルダーに置かずに、Webブラウザーを使ってアップロードする。
  3. 同期作業の途中でPCをスリープさせたり、電源を切らないようにする。

・・・といったところでしょうか。

日々業務で作成する書類をOneDriveに保管し、蓄積していく、というような使い方であれば、トラブルに見舞われることは少ないと思います。

次回以降では、以上のように、OneDriveを利用する上で起こりうるトラブルについて、把握しておいた上で、トラブルを回避しながら、「OneDriveサイトとパソコンとを同期させる」方法について見て行きたいと思います。

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