Office 365を契約していると、プランによっては「Skype for Business」を利用できます。
このSkype for Business、企業/団体などで、弊社の「johokankyo.com」のような独自ドメインで利用する場合、同じドメイン内で社員同士で連絡をする場合には問題ないのですが、一般向けSkypeとの連絡のやり取りができません。
Skype for BusinessとSkypeで相互に連絡を行うには、DNS=ドメインネームサーバーの設定が必要となります。
DNSホストにSRV/CNAMEレコードを追加
Office 365のユーザーサポートに連絡をしても適切な回答を得ることができなかったのですが、何度もやりとりを行って、ようやくSkype for Businessの担当の方が次のページの情報をメールで送ってくれました。
このページの中に、DNSホストに、SRVおよびCNAMEレコードを追加する必要がある旨が書かれています。
DNSサーバーの設定変更
設定はドメインの管理サイトのコントロールパネル等にログインして、DNSサーバーの設定に追加記述を行います。
記述にあたっては、一筋縄ではいかず、書式に沿って行う必要があります。
1、”SRVレコード”については、「サービス」と「プロトコル」の間は「.=ピリオド」で区切ります。
2、「重要性」、「ポート」、「ターゲット」の順に、それぞれを”半角スペース”で区切ります。
3、優先度に指定された数値を入力します。
4、「CNAME」については、上の図のように入力します。
設定を保存してしばらくすると、一般向けSkypeとSkype for Businessとで相互に通信が可能となります。
Skype for BusinessとSkypeとの違い
ところで、このSkype for Businessは、古くから有名な”Skype”とは中身が違います。
”Skype”は、2011年にマイクロソフトがスカイプ・テクノロジーズ社から買収した音声/ビデオ通話ソフト。
こちらのサイトからアプリをダウンロードできますし、Windows 10には標準で「Skypeプレビュー」というストアアプリが搭載されており、マイクロソフトアカウント&パスワードでサインインして無料で利用できます。
”Skypeクレジット”を購入することで、一般電話/携帯電話への通話ができ、特に海外との通話が格安で行えます。
”グループビデオ通話”機能では、同時に最大10名までのビデオ会議が可能です。
一方のSkype for Businessは元々”Microsoft Lync”という名称のインスタントメッセージクライアントだったものが発展したものです。
アプリのデザイン、インターフェースは異なりますが、基本的に同じ感覚で使えます。
Office 365のオンライン会議に関するページには、「HD ビデオでは、同時に最大 250 人が参加可能」と書かれているのではありますが、実際に安定して稼働可能なのかどうか甚だ疑問です。
実際に試してみたのですが。。。
Skype for Businessをホストとして、その他は一般のSkypeユーザー7~10名でのオンライン会議を何度か試してみたのですが、映像のフリーズ、音声が途切れるなどのトラブルが頻発して、全く使い物になりませんでした。
Googleハングアウトに切り替えてみたところ、途中、映像のコマ落ちが生じることがあったくらいで、会議の進行に支障をきたすことはありませんでした。
回線、PCの問題ではなく、Skype for BusinessまたはSkypeのサーバーの負荷/障害、アプリに問題があるように思えます。
まだまだ発展途上にあるのかもしれませんが、ここまで品質の低い状態でサービスを提供しているのが不思議でなりません。
本稿執筆時にはようやく復旧していますが、ひところ長きにわたって「Skype for Businessサービスの機能が低下」している状態が続いていました。
オンライン会議を運営する場合Googleハングアウトの方が安心
あくまでも個人的見解ではありますが、Googleハングアウトの方が、圧倒的にSkypeよりも使い勝手がいいと思えるようになっています。
独自ドメインであろうがなかろうが、面倒くさいDNSサーバーの設定変更などは不要ですし、操作はシンプル、画面共有も簡単だったりします。
実際にオンライン会議の運営していく側としては、安心して使えるのはGoogleハングアウトだなぁと実感しているところです。