今回は、Office 365のメールを、メールソフト(オススメのThunderbird)で利用する方法について見ていきたいと思います。
Office 365のメール機能「 Outlook Online」
Office 365は、MS Officeアプリとテラバイトに及ぶ保存領域”OneDrive”、そして機能豊富なグループウェア、コラボレーション機能が一体となったサービスです。
この中にはメール機能として「Office 365 Outlook Online」も含まれています。
本稿執筆の2015年9月30日時点では、かなり辛口で書かせていただくと、メールを含むグループウェア機能をWebブラウザーで利用するのは実用的ではない、というのが私の感想です。
オフィス内ならまだいいのですが、特に、外出先でモバイルWiFi、スマホのテザリングでメールを送受信しようとすると、タイムアウトが起きてしまって、仕事にならないことが多いです。この辺りは、改善を強く望むところです。
Office 365のメールをThunderbirdで送受信
今やメールは業務での重要な連絡手段。ゆったり、まったりとメールするならばいいでしょうが、大量のメールを処理する必要がある場合、「Office 365 Outlook Online」では、はっきり言って生産性が低下してしまいます。
実際私自身、この9月から1ヶ月間、Office 365を中心として実務に取り組むぞ!と、意気込んでみたのですが、3日も持ちませんでした。(^_^;;
やはり、私、個人としては、メールはGmail、Google Apps for Businessがイチオシなのではありますが、「Office 365 Outlook Online」を利用するならば、メールソフトを用いる事で、生産性は向上するものと思います。Office 365でMS Officeが使えるプランの場合、デスクトップ版のMS Outookがついてきますが、これがまた重い。。。
外出先、移動中で、ネットにつながらない時でもメールの返信を書いておきたい場合などには、軽快に動作する「Thunderbird」がオススメです。
Thunderbirdは、下記のアドレスからダウンロードし、無料で利用できます。
http://www.mozilla.jp/thunderbird/
*GmailをThunderbirdで利用する方法は下記記事に書いています。併せてご覧ください。
Gmailをメールソフトで送受信したいなら「Thunderbird」がオススメ。オフラインでもOK!
ThunderbirdでOffice 365のメールを使うための設定
Thunderbirdをインストール後、起動すると、初回に下の画像のような画面がでます。
ここで「メールアカウントを設定する」をクリックします。
「あなたのお名前(N)」にメールの受信側に表示させる名前を入力します。
「メールアドレス」、「パスワード」にはOffice 365のアカウントのものを入力し、「続ける」をクリック。
*この画面は、メニューボタン(三のようなマーク)>「オプション」>「アカウント設定」を開き、現れた画面で「アカウント操作」>「メールアカウントを追加(A)…」で後でも表示させることができます。
Thunderbirdがサーバーの設定を自動的に行ってくれるのですが、残念ながらハズレ。
これは一般向けの「Outlook.com」のものなので「Office 365 Outlook Online」では使えません。
「手動設定(M)」をクリックします。
- 「受信サーバ:」で、「POP3」または「IMAP4」のいずれかを選びます。IMAP4がオススメです。
- 「受信サーバ:」の「サーバーのホスト名」には、「outlook.office365.com」、ポート番号は「993」と記入します。
- POP3にしたい場合、「outlook.office365.com」、ポート番号は「995」と記入します。
- 「送信サーバ:SMTP」には「smtp.office365.com」、ポート番号は「587」と記入します。
記入を終えたら「再テスト」をクリックして、エラーが表示されなければ設定完了です。
あとは、自動的に「Office 365 Outlook Online」から、メールがダウンロードされます。
(大量のメールがある場合、初回はかなり時間がかかります。)
テストで送受信をチェック
他のメールアドレスからメールを送信して、新たに受信できるかチェックしてみましょう。
続けて、Thunderbirdからメールの送信をしてみましょう。
Thunderbirdからのメール送信時の表示です。
「Sentフォルダへメッセージをコピーしています…」という表示の通り、Webブラウザーで「Office 365 Outlook Online」を見てみます。
左ペインのフォルダー一覧の中の、「Archives」>「Sent」フォルダーに、Thunderbirdで送付したメールが保管されます。
アーカイブも連動
メールを削除することなく、受信フォルダーから見えなくする方法として「アーカイブ」という機能がGmailにより一般的なものとなりました。
Thunderbirdにも「Office 365 Outlook Online」にも、この機能があります。
Thunderbirdで、「アーカイブ」ボタンをクリックすると、表示されているメールが受信トレイからは消えて、「アーカイブ」フォルダーに移動し保管されます。
Thunderbirdでアーカイブしたメールは、「Office 365 Outlook Online」の「Archives」フォルダーの下に年ごとに保管されます。
Thunderbirdをオフラインで使用する
移動中、外出先でネットにつながらない場合、メールを新規作成した場合、メールへの返信を書いたら、「ファイル」>「後で送信(L)」を。
これで、ネットにつながった時に自動でメールが送られます。
オフラインで書いたメールは、「ローカルフォルダ」>「送信トレイ」に保管されます。
ネットにつながったら、すぐに送信したい場合には、「送信トレイ」上で右クリックして「未送信メッセージを送信(D)」をクリックします。