PCは小型化が進み、今ではスティック型PCが入手しやすい価格で販売されるようになってきています。
Windows 10のスティックPCについてはこちらの記事でご紹介しています。
Windows 10が動くものもありますが、今回ご紹介するのはGoogle Chrome OSで稼働する「Chromebit」というスティック型PC。
今回は、Chromebet利用事例の一つとして、Web会議のメインとして活用する方法についてご紹介させていただきます。
Web会議で困ったこと
会議の出席者の一部が、出張中だったり、出先から戻れなかったりする場合、Skypeで参加できるようにしてきました。
詳しくは、「Skypeで遠隔会議。会議場に集まれない人を、遠隔から参加できるようにする」をご参照ください。
PCの機嫌がいいときはいいのですが、システムの更新が入ったり、アプリのアップデート、セキュリティスキャンなど、裏で処理が始まってしまったりすると、パソコンの動きが緩慢になってWeb会議どころではなくなってしまう事があります。
普段の仕事中ならばさほど気にならないPCの再起動ですが、Web会議中、プレゼンの最中にPCの再起動を行うと、とてつもなく長い時間に感じてしまい、精神衛生上よろしくありません。
このおかげで、私はすでに寿命をかなり縮めているはずです。(^_^;;
そこでChromebit
そこで、電源を入れたら5秒足らずでログイン画面になる超高速起動で、余計なものが一切入っていないため、安定して動作するChrome OSで動くスティック型PC「Chromebit」をWeb会議用に使ってみることにしました。
サイズはホチキスと比べるとこんなカンジです。
先端部分を、テレビや液晶モニターなどのHDMIに直接、あるいは付属の短い延長ケーブルでHDMIポートに接続します。
USB 2.0のポートは一つだけしかないので、Webカメラなど、複数のUSB機器を接続できるように、USBハブを用います。
特に、このUSBポート、電源供給量が乏しく、Webカメラを直接挿しても動いてくれません。また、電源接続が不要の”バスパワー”タイプのUSBハブは使えません。
電源アダプター付きの、「セルフパワー式のUSBハブ」を接続しています。(上記写真の白いケーブルです)
下の画像の左がChromebitの電源アダプターで、右がUSBハブ(セルフパワー)の電源アダプターで、電源は2口使用することになります。
ChromebitではBluetooth対応のキーボード、マウスが利用できますが、無用なトラブルを避けるためには有線のキーボード/マウスや、ドングルで接続するワイヤレス・キーボード/マウスがオススメです。
ウチの会社ではロジクールのトラックパッド&キーボード一体型のワイヤレスモデルを使用しています。
Webカメラはステレオマイク一体型のもので、出席会議メンバーが全員映るように、広角対応のものにしています。
レンズ部分のリングを回すことで焦点の調整を行うことができます。レンズの左右に2つのスリットがありますが、これが内蔵のステレオマイクとなっています。
このChromebit、電源ボタンなどはありません。電源アダプターに接続したらすぐに起動します。起動後5秒ほどでログイン画面が現れます。
インターネットへの接続は、無線(Wi-Fi)のみとなっています。
ChromebitでもSkypeを使うこともできますが、やはり「Googleハングアウト」の方がいろいろと使い勝手がいいです。
ホームページをGoogleハングアウトにしていますので、ブラウザーを起動したらすぐにWeb会議を始められるようになっています。
27インチモニター込で、4万円ほどでWeb会議専用システムが出来上がりました。
Googleでは「Chromebox for meeting」という専用システムを提供していますが、価格は15万円ほど。
かなり安価で組むことができました。
今の所、Webからの会議の参加は2〜3名程度なのですが、人数が増えた場合、このシステムではツラいかもしれません。
その場合には、Chromeboxなどの、上位機種に入れ替えて行ければいいかな、と思っております。
改善された点
回線の状況による切断、音声/映像の遅延が起きることはありますが、これは現状では仕方がないことです。
しかし、今までのようにPCの不具合によって会議の進行に支障をきたす事はなくなった点は大きな改善ポイントです。
従来、PCに不具合が起きた場合、PCを再起動してみるとしても3~5分ほど会議を中断させてしまうこともありましたし、パソコンに詳しい人でないと修復が出来なかったりしていました。
しかし、Chromebitならば電源を抜いて挿し直すだけで5秒後にはログイン画面が現れます。今の所、深刻なトラブルは発生してはいませんが、今後重大なトラブルが生じたとしてもChrome OSならばシステムの初期化もとても簡単。
会議資料も”ネットの向こう側”に置いておくことが基本なのでデータの喪失の心配もありません。
Googleドライブの利便性を再認識
ハングアウトの最中、会議資料を用いるのですが、資料はほとんどPowerPoint、Word、Excelのいずれかが多いです。
事前に資料はGoogleドライブの中に保管しておいて、会議中はMS Officeは使わずに、Googleスライド、ドキュメント、スプレッドシートで開いて修正をリアルタイムで行っていきます。
このように一つのファイルを共有しながら、会議で使ってみることで、Googleドライブの利便性を改めて認識しています。
どこがどのように便利なのか、改めてご紹介したいと思います。